ふゆわらべ(ニュータイプの葱)
ふゆわらべ(農研機構野菜茶業研究所育成)
コンパクトで緑葉までおいしい、新しいタイプの白ネギ !
【店長より】
私(店長)は九州生まれの九州育ち。約40年前(大笑!)大学に行くため生まれて初めて上京しました。関東の文化に触れてとても驚いたことの一つが「葱」!でした。
九州ではうどんの薬味葱には現在の「博多万能葱」と同じように小葱を青いところも白いところも小さく刻んで食べていました。だしの濃さと臭さにも仰天しましたが、東京に来て驚いたのは美味しいはずの青いところを捨て白く太い茎の部分だけを薄くスライスして使っていたことです。
関西と関東風の文化の違いを生まれて初めて「葱」に教えられたのです。
◆関東〜分けつしない硬めの一本葱の軟白した白い部分の品質が重要。
◆関西〜九条葱に代表されるように、青い葉も白い茎も柔らかいのが重要で、一般に分けつする!
さて、この「冬わらべ」の最大の特長は関東と関西の融合!の一言に尽きます。
?下仁田葱のように白い部分は「とろ〜り」と柔らかい。
?青い部分も「九条葱」のように美味なので一本葱のように捨てることは言語道断!
?分けつはしないが一本葱よりかなり生育が早く、遅く蒔いても早く穫れ、土寄せの回数も最大で2回ですむ手軽さが便利!
つまり「関東風一本葱」+「下仁田葱」+「九条葱」の良いところどりの新品種です。
※育種元のタキイさんによると、生育の早さが特長なので、秋蒔きは不可(抽苔も問題!)。そして4月より6月というやや遅めの播種が最適であることが他品種と違います。他の葱と同じように2月の寒い時期から早蒔きしてもトウ立ちが問題になることはありません。しかし早く蒔くと、まだ気温の高い時期に成熟しますので、長く畑に置いておくと太りすぎて茎が裂ける懸念があるからです。収穫時期の照準を冬場にするためにはやや遅めの播種をお願いします。
【特 長】
●短くて使いやすい
根深ネギと「下仁田」、「九条」の特性を併せもつ新しいタイプの冬どりネギ。コンパクトなサイズで、買い物袋に収まりやすく冷蔵庫にもそのまま収納できる。
●緑葉までまるごと食べられる
辛みが少なくやわらかい肉質で、緑葉部までまるごとおいしく食べられる。
●栽培面でもメリット
従来の根深ネギと比べ栽培期間が2カ月程度短いため、気象変化や病害遭遇のリスクが低い。また、土寄せ回数も少ないことから、省力的に栽培できる。
【栽培の要点】
●冬どりが最適
関東以南の中間地・暖地では、6月まき(セルトレイ等) の8月中下旬定植、12月〜2月収穫が適し、冷涼地では、5月まき(セルトレイ等) の6月中下旬定植、10〜11月収穫が適する。なお、地床育苗の場合は、播種時期を上記より1カ月程度早くする。
●土寄せ回数は2回程度
植え溝の深さは10cm程度の浅溝もしくは平床とする。土寄せなどの栽培管理は一般的な根深ネギに準じるが、葉鞘が短く仕上がるため、2回程度の土寄せ後に、収穫を行う。
●軟白長20cmが収穫の目安
収穫は軟白長20cm、太さ15mmに達した時期を目安に行う。長く栽培を続けても軟白はあまり伸びない。
また、肥大が旺盛なので、収穫が遅れると葉身や襟部が裂けることがあるので注意する。
※新品種に付、小袋の在庫はありますが、1dl缶についてはタキイ種苗よりの直送手配となります(この場合、四種便で送れる範囲は送料無料です。)