九州北部・佐賀県唐津市 KH様の圃場からのレポート 2017.2.23
2/23 スーパーアップ13号の生育状態
スーパーアップを地域でも最初に注目し、上手に栽培されていることで有名なK.H.様ですが、ご了承を得て写真でご紹介したいと思います。撮影は例によって育種元の赤尾専務様です。
KH様によると、播種適期であった2016年8月~9月上旬の悪天候のため、実質的な種まきが遅れたとのことでした。
しかし、生育はやや遅くなったが、スーパーアップは順調に生育中であり、同時に試作していただいている13号も順調であるとのご報告をお電話でお聞きしておりました。
実際にこの順調な生育中の様子を見てみたいなーと思っていたところ、数日前に赤尾専務様が唐津のKH様の栽培圃場を視察されたそうで、その様子を、偶然にも専務様より送っていただき間接的に視察する機会を得ました。(ラッキー!)。
実際の生育状況がスーパーアップやスーパーアップ13号に関心をお持ちの方の参考になると思い、写真の掲載をお願いしたところ、KH様の快諾を得ることができました。 本当にありがとうございました。
ごらんのとおり、順調に生育し、収穫が始まっております。
佐賀県唐津市 KH様、父君、・・・
玉葱の栽培ではプロ中のプロ、大変話が盛り上がったそうです・・・・(by赤尾専務様)
右側4列が13号、 それ以外はスーパーアップ
すでに抜き取り収穫が始まっているとのことでした。
この圃場のある唐津市は佐賀県では北部に位置していますが、黒潮(日本海流)の分流である対馬海流という暖流が北側沿岸部を通っています。多分そのせいだと勝手に思っているのですが、たいへん温暖でしかも日当たりがとても良い圃場のようです。極早生系玉葱の栽培に適しているな!・・・・と思った次第です。
長崎県北部でもこの海流の影響で緯度がそう違わない福岡県内陸部などより半月程度は生育が早いのではないかと思っています。
海水は陸地よりかなり比熱が大きく、温まりにくく冷めにくいという性質があります。スーパーアップが上手に早出し栽培されている、佐賀県:白石地区・太良地区、島原半島、熊本沿岸部、天草、すべて海に面した沿岸部です。8月下旬~9月上旬蒔き2月どりの作型では、11月~1月の積算温度や、積算日長が栽培の成否を決定づけると書きましたが、どうやら暖かい海に面した畑は安定的な早出しには非常に有利に働いていることが実感できたように思いました。
視察した結果、お聞きしたKH様の評価は
●スーパーアップ13号が生育は確かに早い。
●13号がスーパーアップより甘くておいしい
この評価は以前のレポートでスーパーアップ13号の特長として述べたところとピタリと一致しており、
半ば安心した次第です。
スーパーアップとスーパーアップ13号には、速さだけではなく、吸肥力、結球時期のちがい、外見的な葉色、茎の太さなど・・・明らかに違いがあります。 その違いを見極め、天候や圃場にあった肥培管理を見つけていくことが今後の課題であることが今回の視察で浮き彫りになったようです。
H様、赤尾専務様 ご協力ありがとうございました。