野菜が極端に安くなり・・・心配ですが当店自慢品種の収穫祭IIIです。
お客様がよくできたから食べて!と持って来て頂いた野菜たちをご紹介します。
以下の写真は順不同に11月上旬~中旬に撮影したものです。
同じ野菜をいろいろな方から頂きました。紙面を借りてお礼申し上げます。
似たような構成が続いたので収穫祭は今回で最後にします(^_^)。
東京の野菜の安値で消費者が喜んでいるニュースが流れました。
しかし、悲喜こもごも。いや、喜びと悲しみは表裏一体。
生産者の方々は泣いていらっしゃいます! ニュースは物事の両面を正しく報道して欲しいものですね。
圧倒的な大衆はメジャーな立場、しかし農業者はとてもマイナーな存在です。
私は消費者ではあるけれども生産者の立場がが身にしみて理解できるので声を大にして訴えたい気分になってしまいます。
丹精込めた大きなキャベツが1個¥100もしないなら、やる気を失います!これまでの苦労は!これまでの出資は何だったのだろうか!?
さらに値段が崩れると栽培+出荷経費をまかなえませんので赤字に陥ってしまいます。産地では価格維持のためやむなく出荷放棄や畑へのスキコミが始まるかもしれません。惨い!
プロばかりではなく家庭菜園の場合だって同じかもしれません。野菜が安くスーパーで買えるのなら、お裾分けしても心から喜んで貰えないのがヒシヒシと感じられるのでちっとも嬉しくはありません。「ありがとうございます」の笑顔を見たい一心でお裾分けしているのですから!
なぜ安値か?・・・考えてみました。
暖冬で野菜の生育がすすみ、遅だしのものと、早出しのものとが同じように早く生育してしまい同時に市場に出回ってしまう → 需要を上回る供給が発生し価格が暴落! 野菜は太るのを休止させることはできないのが大きな要因だと思います。
なぜ生育が早まったか?
10月の温暖乾燥で根が水を求めて広範囲に伸長 → 11月の頻繁な雨と温暖で一気に成長
これからどうなるのか?
アブラナ科を中心とする露地物の葉根菜は9月(九州などの暖地では10月上旬まで)に播種が集中します。この場合収穫期は11月~1月になります。今年はこれが10月中旬~12月程度に早まっているものと考えられます。
今は供給過多による価格暴落状態ですが、1月後半~3月になると逆に出荷するものがなくなり一転して供給不足になる恐れがあります。当然野菜価格は高騰するでしょう。
例年でも、2月より価格が平均的に上昇しますので、それがやや前倒しでしかも強烈な形で現れるものと予想されます。 一時的に安値でも長続きはしない理屈を書いてみましたが、適正価格で販売できるのならば農家も消費者もそれが一番幸せなのかもしれませんね。
それでは本題です(^_^)!!
◆ツルありモロッコ インゲン豆
意外ですが、佐世保では春の4-5月蒔初夏どりより、8月蒔の露地抑制栽培で10月~11月どりが好評です。もちろん台風禍を受けなかった場合ですが、必ず訪れる梅雨期の高温多湿にモロッコは他品種に比べ弱いので、収穫時期の夜温が下がる秋どりの場合が着果がよくなり収量も上がります。また昼夜の温度差により味も濃厚になるので美味です。
当店では、マンズナル、ケンタッキー101、ロングランなども胡瓜の後作の8月蒔をおすすめしておりますが、いずれも今年は好評価でした。
モロッコは他のインゲンより柔らかいのでサッとゆがかないといけない!と妻が申しておりました。
翡翠の孤独、藍蜜甘藍、特製(当店だけで販売中の)中玉トマト、緑帝ブロッコリーなど、出自がはっきりした野菜の豪勢な(^_^)サラダです!
これも妻の得意料理の三色どんぶり。
インゲンのところは普通は市販のつるなしインゲンを使うのですが、今回はモロッコ。
柔らかくて濃厚な味はピカイチです。
葉深系の甘藍ですが、低温結球力蛾比較的優れるので、佐世保では8月中旬頃まで蒔けます。葉深特有のジューシーで柔らかい葉質がサラダには最適です。
春系のサワー系早生キャベツもジューシーで柔らかいですが、これは冬から早秋が旬。葉深の旬は夏から初冬です。作付けも収穫時期も違います。
春は3月くらいから秋は8月まで連続播種して7月~1月位の巾で収穫可能です。
他の葉深、例えば有名なタキイの「初秋」等と比較すると色が違います。柔らかいキャベツは内部が真っ白の場合が多いですがこの藍蜜は黄色~黄緑色でとても新鮮に感じます。
また、名前の通り、ただジューシーで柔らかいだけではなく「噛むほどに旨味が出てくる・・・」のが特長です。正確には分りませんが、低温結球力が強いことなどから「寒玉系」の血が入っているのではないかと推測されます。
内部の色が黄色~黄緑で非常に美しいです。
芯が上がりかけていますが裂球は遅いです。
キャベツやレタスを見るときはお尻がポイント。
ずしりと重いです。葉の締まりも良好。
柔らかそうなイメージが外観にも現れています。
当店で最も人気の高いキャベツの一つです。
特長は「葉深=夏に強い」+「春系早生=冬に強い」血統を持っていることです。
タキイの「初秋」、小林「はやどり」、US「ヒット」・・・などの葉深系にくらべ冬に強い「春系早生」の血筋を引いているのが最大の特徴です。外形はやや甲高気味ですが、早生系特有の葉のウェーブはありません。
柔らかいけど寒さに強く佐世保では2月くらいまで平気で在圃している方もいらっしゃいます。
やや甲高です。
裂球が遅く、長く在補しておけます。また、肉質が共にジューシーで柔らかい「葉深系」と「春系早生」の両方の味の良さが並立しているのが最大の特徴です。